リュブリャーナ日記 拾遺: junij 2006アーカイブ

本のタイトルは『りんごの本』だが、頁を繰っていくとさまざまな果物が次々に現れる。色が鮮やかだし、一頁おきに透明フィルムになっていて、それをめくると果物の断面図が現れたり、なかなか楽しい。最後に出てくるのがベリー類。大きな赤い苺(ストロベリー)の描かれたフィルムのかげに、いろいろな漿果の絵が隠れている。

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で、この頁のテクストが、「さんぽをしたとき、立ちどまってよくみてごらん。野イチゴ、ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、コケモモ、いろいろみつかるかもしれないよ。」...これはフランスのガリマール社の絵本の翻訳なのだ。日本で散歩をしても、犬が棒に当たることはあっても、私たちがこういった果実にぶつかることは、残念ながら、まずない。

実は、ヨーロッパに行った時のささやかな愉しみの一つが、「さんぽをしたとき」、こうしたベリー類に出会うことなのだ。

...というのは、もちろん、中島義道氏の、あとの諸作はどうでもいいぐらいすぐれた江湖デビュー作(いや、ウィーン本のほうが先か)のタイトル。川端康成のもじりですね。

三月半ばに日本に舞い戻ってきて、まずはあえて成田に降り、神奈川県の某小都市にしばらく滞在しておりました。商店街の街頭広告放送は健在でした。小さな商店が、それぞれに、シロート臭い田舎臭いコマーシャルを流していく街頭放送。なかなかせつないものがあります。

関西は阪神間の某市の公立中学。校舎には「心で野球を!」という意味不明の幕が掲げられております。毎日、3時ごろだったかな、誰もいない校庭に向かって、ということは近隣の住宅に向かって、毎日同じ、泰西名曲を切り刻んでメドレーにしたものを流しておりました。少し離れたところに引っ越して、幸いあれを耳にすることもなくなりましたが、いったいあれはどのような教育的配慮によるものだったのだろう? 付近住民はなぜなにも言わないんだろう? 学校の近くに落ち着くということはありえない。孟子のお母さんならもう1回引っ越ししなければなりません。孟母四遷。

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