「タスポ」が、当たり前のことながら機能していない。導入初日、中学生の子供に自分のカードを貸してしょっぴかれた母親のニュースが出ていた。いや、これは「例外」であって、未成年に喫煙させないという当初の「目的」は果たしているのかもしれない。でもそういう話やデータは今のところ聞かない。そして一方コンビニは「タスポ特需」にわいているという。予想通りとは言え、かえって在庫・流通量を増やしているというのだから、笑える。
もちろんあんなところに個人情報を提出するのはいやだから、ぼくもタスポカードなど取得していない。政治的にうまく動いて、いまどきただのカード読み取りという原始的なテクノロジーでひと儲けした企業があるというだけの話だ。タスポカードのかわりに、運転免許証でも買えるようにする自販機を当局が承認したというニュースもあったが、その後どうなったかは聞かない。しごくまっとうに、「顔認証」で年齢を判断して販売する自販機を作ったメーカーもあるらしく、それが現に設置されているところもあるらしい(実はそれが雑誌などのオジさんの写真をかざすだけで通ってしまう「バグ」があるというからまた楽しい)。しかしそういう意味では、昭和的な「角のタバコ屋の看板娘」が復活すればいいだけの話だ。たとえその「娘」が60代、70代であっても。現状はつまるところコンビニがその代わりになっている。いまやほとんどの喫煙者にとっても意味のなくなった自販機はすべて撤去されてよいし、それは「街並み」の「景観」の点からも(たぶん電力消費の、したがってエコロジーの観点からも)きわめて望ましい。タスポの破綻が明らかな今、それが実行されないとすれば、だれが見ても(喫煙者から見ても非喫煙者から見ても)おかしな話だろう。


