冒頭、楽しげな家族でのドライブが一転して悲劇と化す。この設定はキエシロフスキの『青の愛』にちょっと似るが、ここでは7歳のパウルが両親を失う。
26歳のパウルは救急士助手になっている。「本人がまるで事故みたいな奴だから」、同僚からはもっぱらクラッシュというあだ名で呼ばれている。日々、ケルンの街のさまざまな事故に出動しては、人の命を救い、窮境にある人を助け、あるいは慰める。さまざまな出動のエピソードが丁寧に、しかしバランスを失することなく描き込まれる。そこに描かれるのは、言わばまさしく「剥き出しの」生であり死だ。
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