EBStudio というソフトを使うと、独自フォーマットやWin専用の多くの辞書を汎用性の高いEPWING形式に変換して Mac 上でも利用することができる。
このことを知ってから、僕の Mac (まだ iBook G4 だけど…そうそう、あのリュブリャーナで手に入れたクロアチア語配列のやつ)のハードディスクには、さっと使える辞書が徐々に増えてきた。

- 平凡社『世界大百科事典 第2版 & マイペディア』
(Windows用CD-ROM)
- 旺文社『ロワイヤル仏和中辞典 第2版』
(紙の辞書に付属するWindows用CD-ROM)
- 学研『Super日本語大辞典』
(Windows用CD-ROM)
残念なことに、EBStudio 自体は Windows 用ソフトで、つまり変換作業は Windows 上でやらなければならない。そもそもが汎用性のない辞書データをJIS X4081規格に落とすことで「使える」ようにすることが目的のソフトで、Windows 用の辞書を Mac に持ってくることを「目的」としたソフトではない。しかし汎用的な規格に変換するということは、その結果できたデータは Mac でも使えるということになる。閲覧には、Jamming などの汎用辞書ブラウザを使えばよい。
MacBook Pro を使っている同僚は、BootCamp で Windows を走らせ、その上で EBStudio で辞書をばしばし変換し、それを Mac OS X 側に持っていって使っている。僕のはなにせPowerPCだから、BootCampが使えない。人にお願いして変換作業はやっていただいた。
もちろん、元々の辞書ソフトは、自分で購入するなど、正当に所有しているものに限る。
クラウン独和は、「電子ブック」で出ていたものを長らく使っていたが、現在三省堂が出しているBTONICなるお粗末な閲覧ソフトを付けた Windows 専用 CD (コンサイス和独付き)も、EBStudio で変換して使えるようになった。
小学館『独和大辞典』がデジタル化されないものかと切望しているが、なかなか出そうにない。この大独和、CASIOの電子辞書(XD-GW7150)
にはデータを提供するようになったようで、翻訳家のありちゅんさんがレビューをお書きになっている。やはりそれなりに便利なようだが、外に出て使うならともかく、デスクワークでは、Mac で使えた方がいいに決まっている。(おまけに、ありちゅんさんが発見されたところでは、この CASIO 版、現在分詞の綴りが886箇所揃っておかしくなっているらしい。)小学館、考えて欲しいものだ。
スロヴェニアで出ているスロヴェニア語-ドイツ語辞書CD-ROMがあって、これももちろん Windows 用。 EBStudio サイトには当然ながらこれの変換用スクリプトはない。自分で解析すれば、これももしかしたら EBStudio で変換できるのかもしれないが、そこまでまだ手が回らずにいる。
ところで、日本語への翻訳仕事のために、日本語のシソーラス(もちろんデジタルデータで)が欲しいなと思うようになった。日本語への翻訳仕事をする人はだれでも、元の言語の辞書を必要とすることはもちろんだが、オリジナルは理解できてもぴったりした日本語が思いつかず呻吟するものだ。そういうとき、日本語シソーラスはちょっとした助けになる。上記『Super日本語大辞典』にもシソーラスは含まれているが、少し物足りない。そういえば、以前は国語研究所の『分類語彙表』(当時は書籍のみ)を使っていたのだった。これは現在ではデジタル化されており、それを EBStudio によって変換するスクリプトも提供してくださっている方がある。ところがこのデジタル版『分類語彙表』、かなりとんでもない利用料を要求している。この独立行政法人、作物の公共性に見合った価格で提供する気はないのだろうか。そういうわけで、当面は使うのを見送ることにした。
その代わりに、Logo Vista の電子辞典シリーズで出ている『日本語大シソーラス ~類語検索大辞典~』を購入した。ここも奇妙な商売をやっていて、直販サイトで「会員登録」すると、それだけで定価の4割引の「優待販売」で購入できるようになっている。ので、それを利用した。Logo Vista 電子辞典シリーズは、EPWINGに互換性があるらしく、もともと Mac にも対応しているし、専用ビューワ以外に、Jamming などの汎用辞書ブラウザでもそのまま認識できる。
さあて、道具は揃ったんだから仕事しなきゃ。
しかし、近ごろ辞書データや音楽など、バンバンぶちこんだわずか60GBの僕の iBook のハードディスクは満杯寸前。禁断の iBook 解体HD換装に挑戦すべきか、新しくMacBookを購入すべきか…。



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