
Kdor pije alkohol, se čuti glavobol
Kdor pije šlivović, se čuti bledolic
Kdor hoče biti mlad, ta pije sam' muškat
Kdor noče bit' bolan, ta pije sam' teran
Kdor hoče biti mož, ta pije sam' refošk
スロヴェニア語教室の初級クラスで聴かせてもらったのがこの唄。ウルヤ Vruja という、イストラ地方のスロヴェニア人とクロアチア人の民族音楽っぽいバンド。「グドール」 Kdor の部分がアウフタクトになっていてやたらと引き延ばされ、あとは急速にリズミカルに歌います。試みに日本語にすると、
アルコールを飲む人は、頭が痛くなる
スリウォウィッツを飲む人は、気分が悪くなる
若くありたい人は、ムシュカトだけを飲む
病気になりたくない人は、テランだけを飲む
男でありたい人は、レフォシュクだけを飲む
スリウォウィッツはプラムから作られる甘く強い酒。以前に紹介した žganje の一種です。ムシュカト、テラン、レフォシュクはいずれもワインの品種。なんだかワイン生産者の宣伝のようですが、とても楽しい曲です。
教室で、僕は "biti mož" ってどういう意味ですか、と質問したのですが、先生からの答えはありませんでした。生徒(大半は主婦)はなぜかみんな喜んで、マケドニア人のおばさんは「いい質問ね!」 Dobro vprašanje! と宣っていましたが。きっと、biti mož というのはいいことなのだと思ったので、僕もレフォシュクを飲むことにしました。

イタリアで言う refosco。イタリア北東部からクロアチアに及ぶイストラ地方にかけての固有種。いくつかヴァリエーションがあって、イタリアで作られているのは peduncolo rosso 赤い枝と呼ばれるもの。スロヴェニアの海岸地方で栽培されるのは収穫量の多い peduncolo verde 緑の枝と呼ばれるもの。そしてカルスト Kras 地方独特のテラン Kraški Teran 種も、このレフォシュクのヴァリアントらしい。レフォシュクは海岸(プリモルエ)地方でもコーペル地区で盛んに生産されていて、上の写真もそのヴィナコーペルのもので、これも悪くありませんが、僕のお薦めはブルダ地区の生産者シムチッチ Simčič のもの。紫がかった深い赤色。ブラックカラント、ラズベリー、ブルーベリーの香り。味わいは奥行きがあるけれどもフレッシュで飲みやすい。
リュブリャーナ大学のある学生は、僕がトリグラウ(スロヴェニアの最高峰)に登ったことがあると言うと、「へえ、僕はまだないんですよ」。それじゃスロヴェニア人とは言えないね(スロヴェニア人はこの山に一度は登るものとされている)。「ええ、でもレフォシュクとテランの区別がつけばスロヴェニア人なんです」。



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