žganje

タイトルのジュガニエというのは、ドイツ語で言えばシュナップス、つまり蒸留酒、火酒、焼酎のこと。ヨーロッパ全般にそうだけれど、スロヴェニアの人々は、日本の焼酎が、サツマイモか米か麦におおよそ限られるのとは違って、何からでも火酒を作ってしまう印象がある。リンゴの酒、梨の酒、プラムの酒、ブルーベリーの酒、ニワトコの酒、蜂蜜の酒。もちろん、ブドウの蒸留酒(Brandy または Vinjak)もある。写真はプラムの酒 Slivovica (これはクロアチア産)と、リンゴとナシが材料の蒸留酒 Sadjevec。どちらも0.7Lで1500トラルぐらい。度数も同じで40度。ほのかな、あるいは明確な甘みがある。

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不思議なことに、そういう火酒も文化として持ちながら、ドイツの連中にとっては、蒸留酒はアル中の飲むものという感覚があるように思える。まっとうな、あるいは普通のドイツ人は、ビールとワインしか飲まないのだ。
昔、ドイツの学生寮にいたとき、地下にバアがあって、週に3日ぐらい開いていた。寮に住む学生が交代でカウンターの中に入っていた。生ビールをコックから注ぐのは、みんな習熟していた。ビール一杯が当時で1マルクか1.5マルク(つまりたかだか100円)ぐらいだったので僕もよく行った。学生の自主運営という感じで、管理人のおばちゃんも客としてたまに顔を出していた。バックギャモンが置いてあって、ときどき他の学生と遊んだ。(今ではルールすらあやふやだ。)
で、メニューにはウィスキーもあったのだけれど、ある時試しにオンザロックを注文したら、どぼどぼとウィスキーをコップに注いで、それから小さな氷を一つ、ぽちゃんと入れた。あ、こりゃダメだと思って、それ以後そこではオンザロックは注文しなかった。要するにふつうのドイツ人学生はウィスキーの飲み方を知らないのだ。昼間からビールを飲み、平均的な日本人よりも普通ははるかにアルコール分解酵素を備える連中なのだが、蒸留酒はあくまでもアブナい人たちのもの。

スロヴェニアでは、そしておそらく旧ユーゴスラヴィア地域全般に、そこらへんはもう少しゆるいような気がする。自家製で作るのも盛んなようだ。かなり以前のこと、スロヴェニア人の一家と知り合って、一緒にボヒンを歩いたことがあるが、山歩きのちょっとした休憩時間に、元気が出るから、と強烈なジュガニエの入った小さな水筒を渡されるのだった。アルコール分解性能の低いこちらとしては、そんなものを飲んだら歩けなくなる気がして断った。そんな時でなければ、たとえば夕食後とか、寝る前とか、1杯きゅっとやるぶんにはおいしい。

しかしワインならまだしも、こんなのにハマったら、もう十分にいろいろと誤ってきている人生を完全に誤りそうな気がする。やっぱりドイツ人たちの見方は正しい、あるいは僕が彼らの見方にちょっとそまっているということか。

    
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このページは、takuyaがnovember 19, 2005 12:34 AMに書いたブログ記事です。

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