昨日10月30日は10月最終日曜で、その午前3時が午前2時になって夏時間が終わった。
今日、10月31日は、宗教改革記念日でスロヴェニアの祝日。たとえばドイツでは、プロテスタントの優勢な州でしか休日にならないのに、カトリックが圧倒的に多いスロヴェニアでなぜこの日が休日になるのかというと、スロヴェニア語の書物の成立にかかわっているかららしい。
写真の10トラル札の人物がプリモーシュ・トルバール Primož Trubar (1508-1586)。1517年10月31日がルターによる改革の起源とされるが、それが当時スロヴェニアを支配していたオーストリア(ハプスブルク)に伝わったのが1520年。トルバールは当時のスロヴェニアの聖職者で、ルター派に改宗する。1542年にライバッハ(リュブリャーナ)の牧師となるが、5年後には追われてケルンテンに身を隠す。で、その後の1551年、ドイツのチュービンゲンに近いウラッハ Urach で彼が出した Katekizm (教義問答書)が、史上初めてスロヴェニア語で印刷出版された書物だということになっているのだ。
1555年のアウグスブルクの宗教和議ののち、トルバールは改めて招かれて、リュブリャーナのプロテスタント教会の指導者となる。しかしやがてまた政府の不興を買い、10年後、再びドイツに亡命。そこで1582年、初のスロヴェニア語訳新約聖書を出版。1586年没。
1992年が史上ほとんど(という留保を一応付けておく)初めての独立だった近代以降のスロヴェニアの人々にとって、言語と文学は長い間ナショナル・アイデンティティの最大の基盤だった。どうもそういうわけで、ほとんどがカトリックのこの国で、宗教改革記念日は国民の祝日になるらしい。
# しかしいまや実質6円足らずの10トラル札、かさばるだけであまりありがたくありません。
翌11月1日は「死者をおぼえる日」dan spomina na mrtve。要するにお墓参りの日で、墓地には無数の花と、赤いケースに入ったロウソクが飾られる。
この連休は、ふだん休みにしないような店も閉まっていて、町はとても静かだ。
この週末からの連休に始まって、こどもの小学校は1週間の秋休み。前々からどこかへ出かけようかと考えていたのだが、僕自身をはじめ体調不良で、アパートでくすぶる毎日。ま、なんだか寒々しい天気だし、まあいいや。



コメントする