関西のこのあたりもぐっと暖かくなって、ツバメが飛び始めた。
タイトルは、「ツバメ一羽では春だとは言えない」、つまり、「喜ぶのはまだ早い」といった意味合いのフランス語の成句だが、面白いのは、ドイツ語や英語だとこれが春ではなくて夏になってしまうこと。
Eine Schwalbe macht noch keinen Sommer.
One swallow does not make a summer.
「ツバメ一羽ではまだ夏にならない」
ドイツ語英語ではどうやらツバメ (Schwalbe / swallow) は春ではなく夏と結びついているらしい。
ではスロヴェニア語はどうかというと、フランス語と同じ春。
Ena lastovica še ne prinese pomladi.
"pomlad" が「春」だ。やはりドイツやイギリスよりずっと南国だからか。それとももっと北のスラブ諸語でも同じように言うのだろうか(まだ調べていない)。だとすれば南北はあまり関係ないことになる。
いずれにせよ、ツバメは、基本的にこれからよい季節がやってくるしるしと捉えられていることはわかる。だからこそ、一羽でよろこぶな、という成句が成り立つわけだ。
ちなみに、旧東ドイツで Schwalbe と言えば、SIMSON の青いバイク。映画『グッバイ、レーニン!』でも主人公アレックスがこれに乗っていた。Ostalgie オスタルギー(旧東独を懐かしむ風潮)の定番アイテムの一つ。
昼にツバメが飛び始めるのと同時に、夕方にはコウモリが飛ぶようになった。コウモリというもの、かつて住んでいた南関東では珍しかった。関西に移住した頃、自転車のハンドルに傘を突き立てているおばちゃんたちと同様、あまりにありふれているので驚いたものだ。



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